ファサードエンジニアリング

コンピュータによる動的熱負荷計算とシステムシミュレーション
夏期の外気温度が最も高くなる時間帯における室内への日射の侵入は、エネルギー消費量を増加させ、室内環境に大きな影響をもたらす。南に面した外壁に傾斜させ、上部に庇を設けることにより日射遮蔽する。この外壁傾斜角θを0~30度、庇長さLを0~1.5mの範囲の中で、16のケースの場合に分けシミュレーションを行い、年間エネルギー消費量が最小となるファサードの決定手法を提案する。 

 

 

  

エネルギーコスト削減効果
庇長さLごとの傾斜角θと1次エネルギー消費量の関係を示す。傾斜角が大きいほど、庇が長いほど1次エネルギー消費量は、削減可能である。

 

 

L=1.5mとした場合のθと年間エネルギー料金を示す。θが10~30度の範囲で年間ランニングコストは、3%~7%削減できる。

  

冷房・暖房エネルギーの内訳
L=1.5mとした場合のθと冷房用・暖房用1次エネルギー消費量の内訳を示す。
傾斜角を大きくすることにより冷房用エネルギーは減少し、暖房用エネルギーは増加する。夏期の日射は、室内環境の外乱となり、冬期には、暖房補助(Direct gain)になる。その結果夏期の日射対策は、冬期に暖房用エネルギーを増加させることになる。日本の場合、一般的には暖房に比べ、冷房用エネルギーが多くなり、年間を通じた、エネルギー消費量は削減される。年間を通し最適な計画をすることが重要となる。