電気の最大使用量は年々増加する傾向にあり、電力会社では需要に見合う新しい発電所を建設せざるをえない状況に陥っています。また、発電所の建設には兆大な費用がかかるだけでなく、地球環境への影響が大きいのも事実です。 そこでもし仮に昼間使用する電気を夜間に10%でも移行できれば全体の供給量も調節が可能になり、ひいては、新しい発電所も必要なくなります。 電気をそのまま蓄えることは困難ですが、電気をエネルギーに形を代えて蓄えることは可能です。つまり、電力供給能力の中で比較的余裕のある夜間に電気を熱エネルギーに変え、これを水や氷に蓄えて、この蓄えたエネルギーを空調等の熱源の一部として昼間消費すれば、昼間の電力使用量のピーク値を少しでも下げることが可能になります。 この冷暖房用の熱を作るのに必要な電気量は建物全体の消費電力量の約15~20%になります。つまり、蓄熱空調方式を採用することによって、その建物の電力ピークを15~20%低減する事が可能になります。さらに、蓄熱に利用する夜間の電気の料金は一般の昼間の電気料金の約1/4であるため、経済的な空調方式であると言えるでしょう。 蓄熱空調を採用することは、電気供給量をコントロールでき、地球環境の保護に寄与できると考えています。
某物件の実測データでコージェネレーションシステム(CGS)の効果を示しています。 一週間の時間総電力、受電電力と発電量を示します。建物の使用状況により受電電力ピークが日により変動していますが、CGSが計画通りに運転され、昼間の受電電力が低減されていることがわかります。 次のグラフは、月別のCGS熱効率として、熱電比、蒸気利用効率、温水利用効率、発電効率と稼動率を示したものです。効率が低下しやすい3~5月においても著しい低下がなく期間総合効率が70.5%を達成しています。冷房の場合は、負荷発生時間の45%がCGSの排熱を利用した単効用吸収式冷凍機で処理することができました。 最後に、年間一次エネルギー使用量を示していますが、2048MJ/㎡は類似建物より26%低くなっています。 このようにCGSの発電と排熱を上手に利用する計画により、高い省エネルギーを確保することができます。